病院実習が始まる前、医学部生は絶対に聴診器を買わなければいけませんね。今ではその前に、OSCEがあり、そのためにも聴診器が必要になりますね。
そんな中で多くの方は、
どのような聴診器を買えばいいの?
と迷うのではないかと思います。
たいていの場合、大学からオススメされたりしたリットマンの「カーディオロジー」もしくは「クラシック」を買っているのではないかと思います。
かくいう私も、リットマンの「カーディオロジー」を購入し、OSCEのみならず病院実習でも利用しています。実習にいっても、こちらの聴診器を多くの先生が愛用されている印象です。それも循環器はもちろんのこと、他の診療科でも!!
でも、実際にどんな聴診器を買えばいいの?という点について答えてくれる人ってあんまりいないんですよね。
この記事では、
- どんな聴診器を選べばいいのか
- どこで買うのが一番お得なのか
という2点を解説していきたいと思います!
OSCEに必要なものが1つある
まず、医学生として通過しなければいけない実技試験に「OSCE」という試験があります。
OSCE(オスキー)とは?
CBTが医学的知識の理解を評価する学力試験であるのに対して,OSCE(Objective Structured Clinical Examination:客観的臨床能力試験)は医療面接や身体診察などの基本的臨床能力を評価する実技試験です.
OSCEはCBTとともに,診療参加型実習(クリニカル・クラークシップ)に参加するための“仮免許”試験として位置づけられています.
実際に医療現場に足を踏み入れる前に,「きちんとした言葉遣いや態度で問診ができるか」「基本的な診察・手技が身についているか」といった点を確認するための試験,というわけです.
https://informa.medilink-study.com/regularpost/11691/
この際、胸部の診察をする課題があるのですが、その際に心臓に関する診察をする必要があります。
こちらにOSCEを監修しているCATO(Common Achievement Tests Organization)からできていなければいけない項目があるのですが、そこから1つ抜粋すると、
(3)聴診器の使用
http://www.cato.umin.jp/osce.html
□ 聴診器のイヤピースを外耳道の方向にあわせて装着し、チェストピースを適切に把持する。
□ 目的に応じて、膜型、ベル型を使い分ける。
(注)ベル型は低音域、Ⅲ音、Ⅳ音の聴診に使う。
ベル型では胸壁をかろうじて覆う程度に軽く圧着させ、膜型では胸壁にしっかり押しつけて聴診する。 肺尖部の聴診では、ベル型を胸壁に密着させて用いてもよい。
このように、聴診器のベル型の部分を利用する必要があるわけですね。
聴診器のベル型とは、聴診器の小さい側の膜(ダイアフラム)を外した状態のことです。
このように、普通の聴診ができる部分の逆側に、ベル型の聴診が可能になる聴診器を選ばなければいけません。
これがついている聴診器もあれば、ついていない聴診器もあります。
高級なものであれば必ずベル型があるのかといわれればそうでもありません。
逆に言えば、「ベル型があれば聴診器はなんでもいい」ともいえるのですが、聴診器は試験のためだけに使うのではありません。
ポリクリやクリクラをはじめとした臨床実習、そして卒業後の初期研修、そして医師としての人生でずっと使っていくことになります。
聞いた限り、多くの先生方は聴診器を何年、何十年にわたってずっと使い続けておられました。そう考えれば、このタイミングでじゅうぶん診察でも活用できる聴診器を選ぶのもよいのではないかと思います。
私も実際、臨床実習だけでなく、そこそこ長い期間でも使えるように聴診器を選びました。
こちらは循環器専門医の方の多くが使われているモデルだそうです。
とはいえ、多くの方が選ばれるのは、どちらかというとこちらのオーソドックスなタイプかと思います。
次は、これらの聴診器をどこで購入するのがオススメかを解説していきます!
聴診器はここで買える!オススメ購入先3選
生協(大学)
多くの方が聴診器を買われるのがここかと思います。場合によっては医学部関連の書籍を取り扱っている書店さんが取り扱っている場合もあるかもしれません。
大学で買うことのメリットは、なんといっても外れがないこと。
大学側からもOSCEや聴診器について説明してくれる場合も多いです。業者さんが営業に来る場合もあります。業者さんや販売担当の方といろいろと相談できるうえ、ここで買う人が一番多いので、周りの人たちに歩調を合わせて決めるのもありです。
また、多くの場合、大学から購入する場合には保証やサポートがつきます。壊れたときに相談できるのはうれしいですね。
逆に、大学生協で買う際のデメリットは、あまり料金が安くないところにあります。定価よりかは若干安く見えるものもありますが、それより安く出しているところも多いです。そこそこ大きな出費になるので、出費をなるべく抑えたい人には少し注意をする必要があるかもしれません。
なお、生協は医学生に必要なものを幅広く取り揃えてくれています。ただ、それが全部お得か?といわれるとそうでもなく…どんなものを生協で買えばいいのか、こちらの記事でまとめています!
ネット通販
次の選択肢がネット通販です。私もネット通販で購入しました。
ネット通販の最大のメリットは、いつでも購入ができるという点です。大学生協で聴診器を購入できるタイミングは、たいていの場合限られています。少し在庫をおいている大学生協もありますが、それこそめちゃくちゃ高かったり、種類がかなり限定されていたりします。
それに比べると、年中そこそこな安さで値段が安定しているのがネット通販です。上手に探せば大学生協よりもぐんと安いです。さらに、家に直接届けてくれるので、わざわざ大学に取りに行く必要もありません。
大学生協に比べると保証などが気になりますが、国内の通販であれば、新品を買えばたいていの場合、箱に保証書が同封されていて、それが使える場合も多いようです。
通販で購入するデメリットとしては、現物を直接見て購入できないことかもしれません。特に、色がついたおしゃれな聴診器が欲しい方は、少し色合いが写真と現物では異なったりすることもあるので、こだわりがある場合には注意が必要かもしれません。基本的に聴診器はフリーサイズなので、大きさについては現物を見て確認する意義はあまりないかと思います。
シンガポール・Mustafa Center
最後にご紹介するのは、あまりほとんどの方にとってはお役に立たないかもしれませんので、参考程度に読み流してください。(笑)
私が聴診器を売っているところで一番安かったのが、このシンガポールにあるMustafa Center(ムスタファセンター)です。
ここでの聴診器は、日本で販売されているものに比べて、圧倒的に安いです。転売できるレベル。
ムスタファセンターは、シンガポールのリトルインディアの近くにある大型ショッピングセンターです。
24時間開いているなんでもそろうお店として、地元の方もよく訪れられるそうです。私もお土産を購入するために立ち寄りました。
https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g294265-d2139541-Reviews-Mustafa_Centre-Singapore.html
こちらの1階に医療機器のコーナーがあるのですが、こちらにリットマンの聴診器が所狭しと並んでいるんです…!個別具体に箱を開けて見せてもらったのはCardiologyとClassicの2つなのですが、中にきちんと保証書(日本のではないですが…)も入っていました。当時の価格は、それぞれが2万円、1万円ほど。激安!
実はシンガポールに渡航する前に聴診器を新調していたので、泣く泣くそのタイミングでは購入を断念しましたが、ポリクリが始まる直前にシンガポールにいったりする方は、ぜひ一度覗いてみてください(^-^)
納得のいく聴診器を選ぼう!
いろいろと購入方法を書いてきましたが、最も大切なのは、自分が納得した聴診器を選ぶことです。
私が聴診器を選んだとき、最後までずっとClassicにすべきかCardiologyに手を伸ばすか悩みました。
ただ、初めの段階では自分の腕(耳?)にそこまで自信を持てるはずもないので、そこで機械の助けを借りてでも助かる命があるのであればいいな、とも思ったのと、やはり聴診器はよいものは長持ちする、とのお話があったので、Cardiologyを購入することに決めました。
OSCEや病院実習のみならず、将来を意識して購入するのもありかと思います!
色々と悩みは尽きませんが、楽しくお得に聴診器を選んじゃってくださいね!(/・ω・)/
医学部って、苦しいけど楽しい!
以上、マイルで旅する医学生「ちっぷ」(@aiueo_tips)がお送りしました!
まだまだ未熟だけど頑張るよ!
最後までお読みいただきありがとうございました!
マイル旅、最高!
実は私、普段は「マイル旅」のことをメインにブログを書いています(*^-^*)
マイルを貯めて、使って、お得に世界中を旅したい!あなたも「マイル旅」、始めてみませんか?
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